騙されない知識

振り込め詐欺防止に効果大 “大阪おばちゃん流”撃退のコツ

振り込め詐欺が後を絶たない。

警察庁のまとめによると、2015年中のオレオレ詐欺や架空請求詐欺に代表される振り込め詐欺の認知件数は、1万2762件で前年に比べて13%増加。

被害総額は390億円に上った。

認知件数の種類別では、オレオレ詐欺(5%増)、架空請求詐欺(30%増)、還付金詐欺(23%増)と、架空請求と還付金で激増。テレビや新聞で、毎週のように事件を目撃しているはずだが、ダマされる人がかくも多いというのは残念でならない。

一方、犯罪の手口は変わってきた。

息子や孫になりすまして「助けて」と家に電話がかかってきたり、警察官や裁判所になりすますケースが多いのは以前と同じ。

問題はその先。犯人が現金やキャッシュカードを自宅に取りに来る「現金受け取り型」(オレオレ詐欺の8割)、宅配便を利用して現金を送らせる「現金送付型」(架空請求詐欺の6割)が激増。

“現金を振り込まない「振り込め詐欺」”が常套手段になっているのだ。

こうした状況を踏まえた上でダマされない策を考えると、あらためて“大阪のおばちゃん流”会話術に学ぶべき点は多い。

少し古いが、振り込め詐欺の認知件数を都道府県別に調べたデータがある。
これによると、多い順に1位東京、2位埼玉、3位岡山……と続いて、大阪はナント43位なのだ。

まず、電話口の応対だ。
大阪のおばちゃんは、簡単に息子(孫)だと認めない。知らないことは、ガンガン聞いてくる。

■簡単に納得しない

「大阪のオバちゃんの逆襲」(言視舎)の著者で、大阪市のド真ん中で生まれ育った源祥子氏がこう言う。

「仮に犯人が『オレだけど』と言おうものなら、即座に

『オレってだれ?』

と返します。

『どちらのオレさん?』

もアリ。

『うちの子にオレはおらんで~』

もあるかも。

犯人が標準語を話したら、

『わっ、気持ち悪ッ』

とくる。

ちょっとイントネーションが変でも同じです。

『大阪弁でしゃべり~』『ほんまにタケシ?』

とマシンガンのように質問が飛ぶはず。

『なんか声が変やねんけど』

と言われたら、明らかに疑い始めた証拠です。どこのオレか? 納

得するまで聞いてくるのが、おばちゃん流です」

 

息子が電話番号を変えたと言えば

「なんで先に言わへんの?」

会社でミスしたと泣いても

「なんでアンタが払わなアカンの」

といった調子で質問攻め。

NHKの朝ドラ「あさが来た」の主人公の口癖「なんでどす?」とソックリ。この手は使えそうだ。

 

■しつこい質問攻め

会話がお金の話になったら、大阪のおばちゃんは一段と慎重になる。

「もともと大阪の人はお金の話にタブーがありません。相手がいい服を着ていれば『ナンボしたん?』、引っ越したと言えば『家賃、ナンボ?』と聞いてくる。マンションの家賃だって、とりあえず『まけて』と値切るのが文化。だから、そもそもお金の話ですぐにウンとは言いません。

犯人が『振り込んで』と言えば、『めんどくさいわ~』『何で取りに来らへんの』と聞き返す。『オレは行かれへん』ときたら、『なんであんたが来いへんの』『知らん人に渡すのは絶対いややわ』と突っぱねる。他人には平気で“まけて”と言うくせに、自分の金には人一倍慎重。皆さん、見習うべきです」(源氏=前出)

ごもっとも。面識のない男に大金は渡せない。“受け取り型”対策もこれでバッチリだ。